もしぜんぶ駄目になったら行く場所
をいくつか胸にもっている。もしぜんぶ駄目になったらどんなふうに生きるかというのも。場所は、実際の場所もあるし、人の話を聞いたときに胸に残ってしまった場所もあるし、本で読んで見つけた場所もある。
安心材料としてもっておきたいみたいで、その場所を思うと、その生き方を思うと安心する。ただ、もしほんとうに駄目になってしまったときには既に、そこに行くいろいろな力が自分のなかで尽きているはずだし、駄目になっても駄目にならなくても自分はそこに行くことはないだろう、一生。
駄目になったら行く場所のほかに、心から行きたい場所というのはないなと思う。行くまでにやるべきいろいろなことを思うほうが先に来てしまう。
高木徹『ドキュメント 戦争広告代理店 情報操作とボスニア紛争』(講談社)、『生活の批評誌 No.5 「そのまま書く」のよりよいこじらせ方』を拾い読みした。おもしろかったー。