『どうすればよかったか？』藤野智明／監督・撮影・編集。チケットをとろうと思ったら残りひとつの前の方の席で迷ったけれど、今日しかなかったのでその席でとって、昼間に観に行った。立ち見の人もいた。
どうすればよかったか？ どうすればよかったかはある程度決まっていると思う。できないなかでどうやってそれらをやるか、ということが大事なのと、どうすればよかったか、長く自分に問い続けうまく問いを進めていくためにどうすればいいのか。これをリアルに考えることが大事、これも決まっているじゃないかと思う。
どうすればよかったか？ なぜそれができなかったか？ どうやってそれができるか？ ここからどうやってそれをやっていくか？ ほかに、どうすればよいのか？
何も信用しない目、もうすこししたら持てるのではないかと思うときがふとある。
続けてみます。
この言葉を聞いたときに人が感じるだろう感覚とは別のところから、この言葉は発されている。この言葉の後ろに連なってきたものを、人は受け取れない。何も先に希望がなくても、そんなもの関係なしに発されている。
やっとわかったのです。
あたしは盲目的に自分の苦しみしか考えていなくて、いま目の前にある苦しみについては考えてみようともしなかったということが。それこそが、ナナが最も嫌悪するエジャに一番近い心だということが。その昔、ナギお兄ちゃんがナナの頬を叩いて教えてくれたことをすっかり忘れていたということが。
ファン・ジョンウン オ・ヨンア／訳『続けてみます』
