日記

とみいえひろこ/日記

2023-10-01から1ヶ月間の記事一覧

2023.10.31

4年ぶりくらい、一緒にここに来たのは。4年前より何歩も進んだ。4年前はここに来れるかどうかがそもそも分からなかった(もっとも、ここに来れなくても、来なくても、どちらでもいい)。 待っている時間も短くなり、今日は私は外に出ず、自由に待っていてい…

2023.10.31

・久しぶりに、Spotifyで音楽を流しっぱなしにして仕事などをしていた日。夜になる頃には、Spotifyのセレクトでずいぶん遠くまで旅をした感じがした、けれど結局いつも同じところに戻ってくる。 ・私はうっすらまだそのやり方を期待していたんだな、というこ…

澄田広枝『ゆふさり』

明るさのなかへひとつをおいてきた朽ちるまで香りつづける檸檬 遠景として決壊を見るゆふべあたたかきもの口にはこびて 秋の陽がこんなに長くとどくから洞の深さに気づいてしまふ 「ひとはどう思ふだらうか」空蟬を土にかへして ひととはだれだ 耳朶にくらい…

2023.10.27

代わりであること、あろうとすることのうちに、代わりになろうとする者への裏切りも含まれる。と書かれていた。そう。その通りだ、それで楽にもなるし納得がいく、と心から思う。 自分の裸のことがそのまま書き取られているようで、いつも、でも、間違ってい…

「アララト 誰でもない恋人たちの風景 vol.3」

越川道夫/監督・脚本「アララト 誰でもない恋人たちの風景 vol.3」 感想つづき。 たとえば、寄り添う、という言葉は私にはとても苦しい。拒否したい。こんなふうに何か、言葉のひとつひとつを吟味していくと、わたしが間違って受け取ってしまっているものが…

2023.10.23

越川道夫/監督・脚本「アララト 誰でもない恋人たちの風景 vol.3」 ほんとうによかった、こういう映画が観られるんだったらもういい。何があっても、何もなくても。掻きむしられる、気持ちになって、途中で無理になっていったん休憩したりした。あらゆる思…

2023.10.22

どこから、誰になって見ているのか、ということが気になっていて、納得いかない。納得いかないこと、居心地のものすごく悪いこと、さまざまな傷、その膚の弱い場所、こそが、わたしを支える、はずだ、と、仮定し続けている。やっているのはそのことだ、と思…

2023.10.21

最近頭にあること。頭に残っていて、何かを見聞きしたり、それを繰り返したり、そのことによって時間をおいてあとから思い出したり、気づいていったり、たぐっていったりしながら、もう少し、全然、と思うこと。 ・文字通りに、字義通りに、相手の言う言葉を…

海のある場所

海のある場所 ジェノグラムつくづく眺め広がってしまった海を逃れられなく 扇風機の風吹くだけの淡い部屋取り返しのつくものごとばかり 階段を上るとき誰もがひとり膨らむごとに月も皺んで 階段を下りるとき道連れといてきみを思えばほんとうにひとり 火をう…

2023.10.20

乗り越える、と、やり過ごす、の間くらいの時間のためにやったことが、私の部屋に、目に見えるところに。これまでの同じ理由と積み重なって、このくらいの量なんだ、と分かる。 これとべつに、私にとってはいろんな方法をとって、それ以上にまわりの状況のこ…

「柊と南天」5号から

似ていると思う話を挙げてみて水面は空を映し続ける 野良猫に出会った通り老猫は誰に飼われることなく生きる 竹内亮/似ている話 十首中、まんなかにある「水面は空を映し続ける」歌。ここから裏返って「空が水面に見られていることを知っていく時間」が流れ…

2023.10.17

時間が奪われている、と感じるから、自分の時間をかき集めようとする。いちいち止まっていたら無理、なことは、たしかにまだまだとても多い。けれど、ずっとざわざわしていた今日みたいに、その理由のいくつかは分かっていたり、しかたないと分かっていたり…

2023.10.15

たくさん寝て、疲れが目に出た日。たくさん寝て覚めたときに分かる。喉の戻りに時間がかかっていて、このまま戻らず、話さないでいいことになってもいいな、など。 もどかしい、この感じでずっと微々たる変化を繰り返しながらいくのか、内と外と。内と少しう…

2023.10.14

「由宇子の天秤」春本雄二郎/監督・脚本・編集。図に描いたらいったいこれはどんな感じになるだろう、円になってすべてここに戻ってきそう、とも思う。 ・出会ったら私たちは別れられない。誰も私の一部になる。 ・最後のシーン。自分にとっての真実(自分…

訳のいくつか

それとは別にこの作品の美術的なイメージのすべては一枚の衣裳から発生した。それは主演の一人のレスリー・チャンが劇中で着ていたモヘア織りの黄色いストライプの毛がふさふさとしたセーターだった。私はこのセーターから受けるイメージをどうにかして表現…

2023.10.12

バージョンアップ後あきらかにMacの調子が悪く、原因がなんとなく分かっているところ、まで。うすうす気づいていて気になっていたところが、容量の関係もあって負荷がかかって問題として出てきた。余裕をとっていなかったのが余裕をつくるようになって、ただ…

2023.10.11

何度も繰り返しこれからも何度も繰り返す事柄、時間。そのなかにいて、過ごす。待つ。長い、何も分からない待ち方。自分のことのしのぎの作業を、そのなかでやる。 それでも、少しずつ、これがたぶん自分の歩み方で、前より、全体的な歩みとして、進んでいる…

2023.10.10

スライドをつくる。なんかパキッと当たり前のことを言っているだけになる。机上の空論になる。 暑すぎた夏を越えて風が来て秋になって、犬の散歩のスタイルが突然(わたしにとっては突然)変わる。何かに反応してなのか、外に出て、すぐに止まる。しゃがんで…

2023.10.08

保護膜にもなっている。けれど、そこにいつものらなければいけないのがしんどいな、と思う。役割や言葉や、かたちになり目に見えるものがあって、うまくつかめず、自分に関係があると感じることほど、そこに裸で何の役ももたずに姿を見せに行くのが正しいと…

2023.10.7

同族嫌悪、とも違うけれど、出どころが似ている気がしてなんとなく遠く避けつつ読んでこなかった歌人の歌集。ZARAの古着のタイダイのワンピース、ひんやりしててろっ、てらっとした手ざわりのものが同じ時期に届き、それとどことなく似た装丁の。YouTubeで岩…

2023.10.03

くちをひらいたら、ひらいたが最後、話しても話しても辿り着けないだろう。それじゃない、そんなことは大したことじゃなくて、と思いはじめる前にもう、どこかで聞いたことと同じことを話し出していて、黙りたくなる、戻って引き留めてぜんぶ最初から言い直…