2021-10-01から1ヶ月間の記事一覧
間に入ってもらい、都合をつけてもらい、この3人でその3人に会いに行く。思ったよりもたっぷり時間をとってくれようとしている。ゆっくり窓をひらき、安全な岸に立たせてくれ、見せてくれた。わたしがむかしの話を、何度もした話をもういちどする。話すたび…
すこし休んで、いつまで休むのだろうと思いながら、映画を見ている。伝えなければと気になり続けていたことを、もう遅いけれどいくつかの階段を下りてかんたんに伝えた。帰りに床をすこしだけ拭き、気になりつづけていたごみを拾う。まだ残っている。 ローリ…
百日紅の色ふかくして雨つづく階下に人の死にたさのある 夏冷えの耳揉みながら撫でている戦いのさなか濡れた枯葉を 水のにおい水のにおいにひたされて窓辺輪郭くらくなるころ うどん屋の明るいひかり吸うような時間がしんと流れ夕方 白くなる信号の下待って…
わたしだってしんどいんだと、自分の取り分のことばかり考えていたのがもう違う感じがする、もうそれはよくなったからやっとこちらに取り掛かれる状態になったように思いますと口にすれば、だんだんそれがなじんできているようにも思う。 それとも、今ぽかっ…
先延ばしするほど赤い花灯り公園のある通りに暮らす 翳りつつスミレの色のカーテンが静まっている(声を待つとき) まんなかに光があった できるだけ影に汚れてまもられていたい 熱っぽい水と流れて天窓へ光を返すヴィデオ日記は ほの青く粘土は置かれ今だけ…
誰もわからないと思う、目を閉じているような心地になる。ほんとうはそのようにとらなくてもよい責任を、そのようなかたちでとらなくてもいいような、もとの少ないところに戻れる時間であるような。 この目的のために、この並び方で、この距離で、このくらい…
ひとつ、非常に良くないところで断ってしまった。こういう状況は今までやってきたなかで2回目だと思う。どうにかすればもしかしたらどうにかなったかもしれないけれど、ほかがガタガタになってしまって、ひどいことになっていただろう。いちばんはじめ、はじ…
妙に既視感の多い日だった。ものを拾うとき、腰をかがめるとき、床の様子をみたときにきこえる音の感じ、背中の感じ。機会があって、溜めていてずっと気がかりだったことをすこし消化できた。 モノと、物を置く環境を変えたらやりやすくなる、無駄な苦労をし…