日記

とみいえひろこ/日記

2023-09-01から1ヶ月間の記事一覧

2023.09.30

斎藤真理子『韓国文学の中心にあるもの』、押見修造『血の轍』第17集、エストラーダ恵美『私の母は知的障がい者:知的障がい者の親を持つ子供のための本』、芹沢俊介『存在論的ひきこもり論』『引きこもるという情熱』、ファン・ジョンウン 斎藤真理子/訳『…

「半券」005号

「半券」005号 忘れられることはあなたの権利なりインゲンの種しまわれていて竹内亮/さよならの旋律 夏至のようなおしゃべりをしたスミノフの濁りの底へたどり着くまで山本夏子/虹の材料 窓の向こうあれからずっと揺れていた古い葉のことも友人のことも窓…

2023.09.29

そして あたしはあたしを愛した/あたしはあたしを激しく愛した 『死ぬことを考えた黒い女たちのために』ヌトザケ・シャンゲ 藤本和子/訳 ページをめくって、最後の一行。この一行の前には「あたしはあたしの中に神を見つけ」という一行があった。「神」の…

2023.09.27

喉の感じが戻るまでもう少しかかりそう。まだ電話などで咳き込んでしまう。「体力」は使うためにあるんだなと思った。ふらふらするのはましになってきたけれど、こんな力のなさでまた走れるようになったりするんだろうか。 眠っても眠っても眠かった。この数…

2023.09.22

コロナウイルスにかかってしまったようで、熱が下がってだんだん楽になってきた。喉の痛みと頭痛、からだ全体のぞわぞわする感じとふわふわする感じがまだ気持ち悪い。自分がやるべきことのほうで、つながっている約束がばたばたっとキャンセル、リスケとな…

2023.09.19

『アンダイング』を読んでいたら久しぶりに発熱した。私は風邪のときは頭と顔がすごく痛くなる。合う薬があって、痛みがだいぶおさまって、夕方起きて、いつもの朝と同じにしたく、コーヒー飲んで白湯を水筒に入れてブラックサンダー食べた。今日中に提出の…

2023.09.15

たとえば家事の定義を、〈自分だけは分かっている。それだけでいいこと。自分のほか誰にも分からないだろうこと、分からせないこと〉とするなら、やっと、やっと、ほんの、少し、もしかしたらわたしがわたしの理由で、タイミングで、出来てきたかもしれない…

2023.09.14

人と、「君たちはどう生きるか」(宮崎駿/監督・脚本)を観に行った。全然分からなかったけれど、ずっと風が吹いていて、その風がとても繊細に描き分けられていた感じが心に残った。それから塔のことと、落ちる感覚が怖かったこと。人ひとりの体がひとつの…

2023.09.12

《Rovistare》 探しまわる わたしの知らないうちに 待っていてくれる言葉を くまなく探すこと。 《Sbancere》破産させる ジュンパ・ラヒリ 中嶋浩郎/訳『思い出すこと』 マルグリット・デュラス 田中倫郎/訳『苦悩』、王聡威 倉本知明/訳『ここにいる』、…

2023.09.06

ドナ・ウィリアムズはいつも目の前にいるもの、ものごと、状況……のなかの聡明を見る人だと思う。聡明はそのことで引き摺り出され具体的になる、動きはじめる。目の前にいるものというのは向き合っているもの、目の前にいないかもしれない、向き合っているも…

母の眺める窓を

ネクタリン皮ごと切って薄闇のテーブルで食む移動の朝だ 私のこと忘れてほしい、思いっきり。母の眺める窓を見ていた 無意識の嘘をつくこと夕暮れは一人で崖を見下ろしている 緩慢な復讐として冬空は漆黒の穴を広げてゆくか 消息をふっつりこのまま絶てそう…

2023.09.03

李静和『新編 つぶやきの政治思想』。「抱きとる」ということばと出会ったのはこの本だった。 いつもいつもかなりざわざわしている。この人の書くものを読むとほんとうに落ち着く、やっと。 きのうの、また、今までの、共感というか同感を得たと私が感じた瞬…

2023.09.02

中森弘樹『「死にたい」とつぶやく 座間9人殺害事件と親密圏の社会学』、石川良子『「ひきこもり」から考える 〈聴く〉から始める支援論』、石川良子『「ひきこもり」の〈ゴール〉 就労」でもなく「対人関係」でもなく』、クォン・ヨソン 橋本智保/訳『春の…

2023.09.01

「影島/ヨンド」(ソン・スンウン/監督)、血だらけでしんどかった。防波堤にチャミスルの瓶のかけらがたくさん刺さった眺めは、そのまま彼の生きてきた道。そこから見ていたし、それに見られていた。そこがギリギリ歩ける場所だった。そこより内側でも駄…