2024-01-01から1ヶ月間の記事一覧
台所の灯り、長く真暗なままだったのが数日前から点くようになり点けることにした。明るくなったら見えるものがたくさんあり、こんなに、こんなだったんだと実感している。何度めかの実感。白日のもとに晒されたもの、晒された無理さ、動けなさ。 食べて、寝…
『山の焚火』フレディ・M・ムーラー/監督 大きなものを奪われた後にいるような、ここにある何も見ていないような、「祈る」ようにも見える、そういう目つきの顔。その内側で何がどう動いているのか、ここからは何も見えない、わからない。どんな意味もその…
エピソードが語られ、短い解説があって、わたしは納得いかない。まったく納得いかない。でもそういうもので、人が外から理解するときは、うまく類型化を組み合わせて自分のために理解する。どこまでいってもそれだけで、エピソード自体が、語ったこと自体が…
金井美恵子『小説を読む、ことばを書く』、霜山徳爾『人間の限界』、二階堂祐子 『生きられた障害』など。『生きられた障害』もたくさんページを折っている。 代わりに受け止め、引き受けさせることについて。私の迷いが深い(深まっていない。深まっていく…
凡兆の秘密の庭に降り積もる払っても払っても消え残る雪 木の椅子と木のテーブルと木の窓の秘密の小部屋が心にはある その椅子は片付けないで 置いておいて 誰が座っているかは秘密 佐藤りえ「約束/秘密」(編集・発行/花笠海月『チメイタンカ』) 現実を…
毎日、限界まで仕事していると思う。実際はそうでもない。記録のつけ方をいろいろ試すのは楽しく、自分なりに、ほんとうに、少しずつ、地に足が着いてきたり心もとなくなくなってきたと分かる、でも、もどかしい。本日中にお送りするものを深夜にお送りして…
『さらば愛しき大地』柳町光男/監督。ほんとうに切ないいい映画だった。前半流し見してしまったからつながりもわからなくて、もう一回流し見。砂浜で静かに背をまるめて蟹を食べるシーンとか、心に残ってしまう。どんどんものがなくなっていく描き方も追い…
calling だんだんひどくなってゆき横顔ばかりが今日うつくしい ああ、という声が漏れ出ているようなカイトが白くながくただよう (「かばん」2024年1月号より)
もういいかな、というところまで来たのかどうか。 なんにも意味がない、ほんとうに意味がない。どころか、逆のほうに引き延ばしたかもしれないだけだった。ほんとうにそれだけだった、長く長くかかってしまった。なにもない。情けないし、恥ずかしいだけのこ…
ひとつ進んで、いつものこと。分かっていたのに分かっていないこと、見えていないことにしていることは案外かなり、ぜんぜん、まだまだ、多いはずだと思った。慎重に、たのしみながら、周りにいてわたしがわたしのためにできることをひとつひとつ隙間を縫っ…
『茶飲友達』外山文治/監督・脚本。 ・最後のほう、ばらばらばらっと展開したところ。わあ、と静かに思いながらただただ見ていた。 ・ルールと、良い悪いといった価値は関係ないと、ほんとうに思う。ルールはただただルールで、いちばんはじめのところでル…
長く、このなかで何をどう思ってもいい、ということを言い聞かせ確かめるためだったのが、このなかでわたしは何でもどうとでも思うことができるはずだということをみつけていくためになっている。ように思う。実際に、何でもどうとでも思うことができるんだ…
私は自分では何も考えられないし話すこともできない被害者として扱われました。警察も地方検事も被害者アドボケーターも、明らかに私のことを典型的なバタードウーマンとして見ていたし、そう理解されることで、私の行いも発言もすべて色眼鏡で見られている…
小西真理子『歪な愛の倫理 〈第三者〉は暴力関係にどう応じるべきか』、李承雨 金順姫/訳『植物たちの私生活』、岩川ありさ『物語とトラウマ』など。 また同じところ、何周目だろう。新しい同じところ。何かから逃れるために別のところに行って同じものを見…
変わったこと。Aについては、それでもじりじり進んでいるということ。Bについても、たぶん。Bに関わるわたしの関わり方やそれ以前のことについても。 それから、Cについても。 AとB、そのほかの出来事のなかで、放ったらかしではかろうじてないとわたしが思…
Aについて、時間内で、今の力でできるかぎりのところまで。終えて、 Bについて、名前と道のりがぼんやり見えて唐突に嫌になった。Aをとりあえず終えて疲れたからだと思う。もうほんとうに嫌だ。そして、嫌、で、それをやめてもいいし続けてもいい、というと…
今日はざわざわする日。ここ数日の期間は。 王子は女魔法使いのことを知っているのに、女魔法使いは王子のことを知らない。そのせいでラプンツェルは、女魔法使いに対し不正直にふるまっている自分を責める。とはいえ、実は王子に対しても不正直にふるまって…
ある気分をもったまま、または、ある気分のなかで読み始める。たとえば、どこまでいってもたぶん、生きることは虚しいことだな、という気分をつくづくもちはじめながら読むときに無防備にひらく心の窓があるのだろうか、すうっと入ってきてすうっと通り過ぎ…
死は絶対不在ではなく不在形式の存在だと、亡き者は「宿るという方法で存在」すると言えます。 高秉權 影本剛/訳『黙々――聞かれなかった声とともに歩く哲学』 「死」の意味するところはとても広く深く、たとえば、絶対に手に入らないものを含むだろう、戻ら…
数日、黙っているほうの自分が納得いくまで眠る、籠る、という感じでぜんぜん動けなかった。ひとつふたつ名前をつけて、それですんだ気になって、ほっとしてしまう時間が少し。たとえばこういう状況にあれば誰でもそうなると思うし、自分がこうなるのは分か…