「半券」004号
噓つきの子どもはすすきのように立つ 間違ったこと何もしてない
とみいえひろこ/子どもの風景
海からの湿った風を堰き止める紺のシャッター泣くように鳴る
竹内亮/サブスクリプション
イルカからもらった名前 花束をデルフィニウムのブルーが泳ぐ
山本夏子/RGB
近景はすこしくずれてひとびとの行き交うさまをぼくは見ている
(ゲスト)阿波野巧也/近景
考えに考え抜かれ取り切ったつもりの石も生かされて負け
文を売る空間に降らぬスコールの気配のみこの汗の塩臭さ
(ゲスト)立花開/squall
終ふとき火の色のこすあんなにもひとつつきりで空をひらいて
(ゲスト)谷とも子/色褪せる
地下鉄は錆の匂いがする 何処にいたって消えない居たたまれなさ
(ゲスト)toron*/誰も死なない映画
ほかに、エッセイ、読書会の記録
など
2022.9.25 発行人・山本夏子
※2023.3.19(日)まで通販