淡い硬い光
一日が終わった、と思う綿ひとつ目の前ぬっところがっている
手探りばかりなにかぬくくてそのままになっているデスク上の目薬
飽きるころ胸にすずしい鈴を振る耳すます者がいる いない いない
淡い、でも硬い光を浴びて壁 時を待つとはこういうこと
唇を噛むというやりかたに似て立ち止まり受け止めるということ
あいまいな友人のあいまいな思い櫂の音きくように聞きつつ
ない空にひらかぬ花火のにおいしていつもわからないでやり過ごす
今ここにいたくないのとそよと立ちあかるい窓のほうへ出でゆく