日記

とみいえひろこ/日記

2024.03.25

『ウィークエンド』(アンドリュー・ヘイ/監督)よかったな、と思い出している。浮き草のように過ごしていく術を身につけていき、そのように生きる。ただそれはそうするしかなかったからだ、という前提で。そう択びとり、受け入れ、自分で自分の尊厳を守りながら生きる。

スクリーンを通して、雑踏の、簡単に位置が変わって揺れる目線として、彼らの姿を見る。見づらい、ふっと目を離したすきに消えそう。立ったまま食べて立ったまま飲んで、浮き草のようなあの感じをいきなり切るように、まっすぐ、水平なプールや道路がぱっと映されるのも印象的だったし、たくさんの窓のうちのたったひとつの窓。あの遠さも、ささやかすぎる感じも切なかった。

 

中村雄二郎 川手鷹彦『心の傷を担う子どもたち』、ジョリー・フレミング リリック・ウィニック 上杉隼人/訳『「普通」ってなんなのかな』など。