日記

とみいえひろこ/日記

2021.12.27

ジンくんの歌声は胸の上のほうが痛くなる。一緒に歌ってみたら歌声がきれいすぎてびっくりした。宝石のような、きらきらした、大量の線状の光のような…。なんてきれいな言葉なんでしょう、歌うというのは、一音一音を、ひと息ひと息を、こんなにいたわり理解し、美しく解放させるものなのかとはじめて知った。

歌うとき、この声をこの人は内側から聴きつづけているのかと思う。自分の声だから逃げられない。こんな大量のまっすぐな光を浴びつづけたらどうにかなってしまう。それであんな、内側から突き刺されるような仕草で歌っていたのだ。聴きつづけ、歌いつづけているところ、深淵のようなところ。