支配している側、加害を与えている側が、まもられるべきものについて情報を提供してなんとかなる位置まですくいあげてもらおうとしたり、まもられるべきもの自体が抱きしめているなんとかなる力を壊さないための相談をするというのは難しい。ほんとうに難しく、さまざまな工夫や思い切りがいると思う。
昔読んだもののつづきを、買い戻して読んでいるのだと思う。対象がないうらみつらみ、こんなに恨んでいて、恨みの先にはぜんぜん何もない。昔も今も。恨みそびれた感情を絞り出し何かもっと違う、別のやり方で恨み直したいみたいだと思う。書かれている方法を覚えていないけれど、その方法を手にどこかを辿ってきたものがここにいる、その方法はぜんぜん良いものじゃなかった、ただ、それが精一杯ではあった。
