怖い映画を観た。
・一日が終わる、ひとつ終わる、というときにはじまる。
・一日が終わる、ひとつ終わる、というのは、明日がある、もうひとつある、というのが分かっていること。
・怖い映画は最後まで見ないといけない。最後まで見たら終わる。
・飛び級はできず、いずれひとつひとつ、本人が経験して身につけていくしかない。ペースも課題もひとりひとり違う。そのひとつひとつを、あのふたりは大急ぎで、それぞれのニーズに突き動かされてやったのだと思う。その時間も真実だった。おおもとは、嘘だった。同時に真実だった、行き場のない。行き場のないものが悲しみに向かった。
・怖すぎ。極端で、寓話的で、グロテスク。グロテスクなものは深いところから抉るから、そこでつながって誰もが自分のこととして見てしまう。
・終わりとはじまりのあいだ、つなぎめとして、穏やかな波として怖い映画がふっと入ってくる。
(「嘆きのピエタ」)