日記

とみいえひろこ/日記

ほんとうに、これでいいのだろうか

ほんとうに、これでいいのだろうか。今はこれで、いいのだろうか。いい、というのはわたしたちにとってどういうことなんだろうか。自分が、または彼らが、将来にわたって損をしないということか。でもそれはとても難しいし、賭けるしかないし、そうなると負けるしかない。自分が自分に今この瞬間に嘘をつかないということなのか。いい、というのはわたしがいったい何様、何者のつもりで目指そうとしているのだったか。

この方法でいくことがほんとうにいいのかどうか。わたしが、あなたが、まったく未知のことに遭う可能性を考えるということをしたいのか、まったくべつのことを基準にすべきなのか、言葉の通じないそこらへんの動物と雨にとじこめられている時間、このことは答えのひとつであるのか。このまま受け取っていいのか。それは、こんな、はかない、どちらでもいいようなことなのか。

坂のない街、いつまでも沈まないみずうみ、ただしい消え方に関わることを動物はおもっているのか、これでいいのかどうか迷いに迷い、進めることができる者が進めるしかないと思い、なんども思い直す、この遅さがなんになるのか。

もうひとつ別のこと、もうひとつ、遅さのうちに、もうどうにもならないそれらのたくさんの別のことがうらみをこめていつまでも見つめられたがり立ち尽くしつづけていることに関わるしかなくなってくる。もういいのに、もう無駄でしかないのに、いらないと言って押し返している、その自分の力、力の力にたいして、怒りと嘆き、うらみが湧く。