日記

とみいえひろこ/日記

2022.09.22

今日は、忙しそうだから、と思って電話しなかった日。

もやもや、ざわざわが長引くときは、何かの作業が足りていないということ、準備の工程を飛ばしてなんとか間に合わせようという気持ちでいってしまいたく、そのことをごまかしていることからくる不安が混ざっているということ、向き合っていない、ということ。

西崎憲/編『ジーン・リース短篇集 あの人たちが本を焼いた日』(亜紀書房)。もうひとつ今読んでいる本と似ている。傷つく、傷つける、目に見えない言葉で、ということは、どういうことか。傷つく? 比喩ではなく、言葉が身体として残って、何かの内部でかたちや意味を変え続ける、ということは。彼女がものを聞くように見た景色、見下ろした林檎の、乱れた、雑然とした感じが、心に残る。わたしが知っているのはそれとは違うけれど、残って、知っているはずのものを掻き乱す。山田詠美の本をはじめて読んだときの印象とも似ていた。目がすごく痒く、寝て起きたら目ばちこができていた。