日記

とみいえひろこ/日記

2023.03.18

わたしはふたつ持つ。その子はみっつ敷く。ごくたまに、階段を上ったところに、とても整然と、美学を持って、みっつ敷かれていたのがずっと頭に残っていた。それはきのうのことで、私は何度もその美しさを言ったのに、誰も分からなかった、確かめもしなかった。

それで、べつの、独特の道をみつけなければいけないと、次の日に思いついたのだった。わたしはふたつ持つ、そのふたつ目、外側の道も、持っておいたほうがいいことはわかっている、さんざん、お互い。それは外側の答えだから、それはやるから、それはそれとして。

なぜ、べつの、独特の道をみつけなければいけないと思えたのか。みっつのなかに美学があったと思ったから。ふたつ持つわたしがひとつも敷かずにそれを見たから。ひとつも持たない、ない場所を持っていて、何度も訪れて確かめたから。

日常のいちいち小さなところで、べつの、独特の道をみつけなければいけない、という話をした。