日記

とみいえひろこ/日記

2021-01-01から1ヶ月間の記事一覧

2021.01.31

どこで何をされている、どんな方でも、死の前では平等だという事が、どうかロマンティークから引き剥がされません様に。 菊池成孔『レクイエムの名手 菊池成孔追悼文集』(亜紀書房)

2021.01.27

納得はいっていないけれどなにかしら周りから進めるほうがものごとが良くはたらく気がする感覚と、そのもっと前の段階で納得がいっていなくてどうにも目をそむけてしまうしそのほうがいい感覚と。そのときに発生する「納得がいく」「納得がいかない」自分を…

熟れた桃を食べていた

熟れた桃を食べていた、黙って。そこで、あ、乗り遅れた。と気づいた感覚があった。目が先に見ていた、いつのまにかわたしは見ていた。ぜんぶがだめになり、ほんとうに消えていた。そこからが長く、はじまりだった。 のこされて、サークルのめぐりを掃いてい…

ほんとうに、これでいいのだろうか

ほんとうに、これでいいのだろうか。今はこれで、いいのだろうか。いい、というのはわたしたちにとってどういうことなんだろうか。自分が、または彼らが、将来にわたって損をしないということか。でもそれはとても難しいし、賭けるしかないし、そうなると負…

2020.01.21

ウェイン・ステットラーの書体 「Niel Bold」Niel Bold by Wayw stettler 1966「奇妙なトランプの世界, 褒美と刑罰が直ちに割り当てられる絶対力政治力を備える世界。一組のトランプは, それぞれが主人にも従僕にもなる最も純粋なヒエラルキーである。ここに…

ものには出来るのに、人には出来ない

ものには出来るのに、人には出来ない。そう、画面の向こうで彼は話していた。 彼はものを拾い、置かれるべき場所に置くことを仕事にしている。スーツケース、ガム、ゴム、紙きれ、酒、靴、砂。砂なんか拾いはじめたらキリがない。彼の仕事は終わることがない…

2020.01.12

きのう夜にかけて細かい作業をしたので精魂尽き果てた感じ。今日も細かい作業が必要で、ただ、行き先が定まっていない。手を動かしたほうがいいのだけど、抜け殻のようになっていて動けない。ずっと焦ってはいて、自分が動き出すのを待ちながらものを読む。 …

2021.01.09

引き金はいつでも引かれる、何か抑えてごまかしているとその分弾が放たれてしまったときにもうぶちこわしになってしまう。せっかくつみあげてきたのに。 それを避けるには自分がほんとうに心からそのように思っていなければ無理。どうにかそうなれるようにと…

2021.01.07

このことを書くとあのひとは怒るのだろうな。これ以上目を合わせていると噛まれるのだろうな。奇跡的にぎりぎりつなぎ止められている信用を失い、二度と関係を築けなくなるのだろうな。 眠くて眠くてたまらない。しばらく前からわたしのカレンダーは起床時間…

葛原妙子『縄文』

貝の中に婦人の像を彫りこめし異國土產にくさり光れり 蒼ざめし一枚貝のなかにゐる貝婦人月婦人ともみゆ 月・げつ 鴉のごとく老いし婦人が樹の閒ゆくかのたたかひに生きのこりゐて 花瓶にときをり捨つる吸殻は落葉の影となりて溜りぬ 瓶・がめ 落葉・らくえ…

感情は

感情は静けさのこと 平日は人のいない園、冬の噴水 彼女の痛みの遅れてとどく曇り日にみじかく息を吐き、話し出す (「かばん」2020年1月号)

2021.01.02

からだが出来るだけ納得いくまで好きに過ごす、おそるおそる。 人と同じことを同じときにする感じが苦手で苦手でたまらないので、今年は今の家族以外誰にも会わない年末年始で楽だなと思う。 新刊を読むのもとても苦手だけれど、去年の4、5月頃は不思議に〈…