日記

とみいえひろこ/日記

2021-06-01から1ヶ月間の記事一覧

2021.06.26

天満橋のほうに出たら、帰りにいつも迷ってしまう。 自分が関わってきたお仕事について話す機会があって、急いで振り返りと意味づけをしている。自分自身の態度や価値観の振り返りと意味づけをすることと同じことだから、いろいろなところに思いが及んでしま…

2021.06.23

黄色の本と紫の本2冊ずつ、ずっと速い時間のなかにいるから出会えない、必ずわたしの先に逝ってしまうものの白眼、白眼をその向かい側に寝転がって見ていた。肉をはさんだなんとかサンド、右手では食べづらいとはじめて知った。右ききの人が左手で食べるとき…

2021.06.20

ディスタンスがくっと途切れる。相手のタイミングがそうだったから仕方なかったのだろうけれど(相手にとって)、肩をたたかれてとても嫌だった。ディスタンス、のおかげでこういうことがぐっと減っていたから不意を突かれたし、ほんとうにばかにされている…

いない

ぺらぺらになってあなたが死んでゆく夢をみたのよ薄く汚れて 消えたさが霧にながれて足下にまといつく冬 誰の消えたさ この塔のうちがわは時間が止まる ときどき、こうやって、息をする (「舟」第38号から、はじめの3首)

動物たちへ

きみが死ぬものがたり隣りに読めば目のふちの赤は何に通じる 馬のほか誰も辺りにいない夜 布を裁つとき呼気長くして おおかみの濡れたにおいの居残る夜 と思えばふいに部屋がすずしい 玄関におそろしく黄色い花が大きく咲いて揺れてしまうよ 黄の花に照らさ…

2021.06.15

ふっと、タイミングが重なってひといきつける。溜めに溜めた用事をつめこんで役所。義務でないことに手をつけることは出来ず、ここでもうくたくたになってしまう、いつも。 いつも、何を見ても、いかに詳しく事実に即した内容であっても、いつもそう、比較対…

2021.06.12

このまま行けばどうなるかわかること、いくつか。このまま行くわけにいかないしもっと良いバランスを思っている、それぞれの思惑のなかで充分わかっているからこのまま行かない。それでももしかしたらこのまま行ってしまうようなこともある。そのときは、そ…

2021.06.06

磯野真穂『なぜふつうに食べられないのか』(春秋社)。 読み終えて本を閉じたときも、タイトルが大きく目に入る。タイトルの意味がやっとわかるし、大きく配置している意味もやっとわかる。読み終えた目に入ってくるタイトルの見え方が変わっていることに気…

2021.06.05

犬が噛んでいたのは、「フォト・ドキュメンタリー」と書かれた赤い新書と、人の記憶と場所について書かれた光の草の色の小説。すこし古い時間と、古い時間と、今の時間とが混ざる部屋にいる。噛んでいたくちのなかに手を入れる。紙をたどっていくと少し古い…

2021.06.02

その人がひとりすーっと、ぼうっと立っている姿がいちばんきれいと思う。ほんとはそれを選びたいけれど、やっぱり枠組みが違うからそうではなく、音を消して世界に入り、目が合ったもの。これしかないと思うものを一番に推し、送った瞬間、すべて間違った、…