日記

とみいえひろこ/日記

2023-01-01から1ヶ月間の記事一覧

2023.01.27

あまりに夜の冬の街がきれいだったので、はじめて夜走った。今暮らしているところは、水が多い。ビジネス街に近い。夜は筋肉が軟らかいと聞いていたけれど、ほんとうに軟らかくて朝と全然違うのでびっくりした。きれいだなーと思いながら、あたたまるために…

2023.01.25

隠れて、そのひとの本棚にある小説を読んでいた。わたしには、その作家の本が「読む」という出会い方のはじまりだったかもしれない。 その作家には様式があった。ある大きな、ひとつの課題はない、という前提ですべてのことが成り立つという様式。わたしたち…

2023.01.24

「忘れな草」というドキュメンタリー映画を配信で観た。いつも降り出しそうな島。紫の、ぼんやりした花。大雨のベランダ、白いスリッパが脱ぎ捨てられている風景。 知っているのにいちばん知らない、生きているかも死んでいるかもしらない彼女と、時間を超え…

2023.01.23

松尾恒子 高石恭子『現代人と母性』(新曜社) 甲南大学の「心の危機と臨床の知」シリーズのもの。同じシリーズの『埋葬と亡霊』がすごくおもしろかった。内容、忘れてしまった。 わたしは最近ほんとうに睡眠時間が必要になって、細かいところでかなりな身体…

2023.01.15

「わからない」ということだけは自分にとって確かな自分の感覚だった。と思っていた。そこから、這うように、たどるように、さがしていく。「わからない」から「確かめたい」がみつかる。 「確かめるため」のいろいろなことをした。わからない私が思いつく限…

2023.01.07

オテッサ・モシュフェグ 岩瀬徳子/訳『アイリーンはもういない』(早川書房) アイリーンはもういない。レベッカはここにはいない。アイリーンはレベッカと出会った。レベッカはアイリーンに出会わなかった。レベッカを失ったことによって、レベッカはアイ…

2023.01.03

ひとりひとりが遠く離れて、まったくべつの世界に棲み、べつのものを見ている。内面といわれるところ。あなたとわたしはぜんぜん違う。だんだん、少しずつ、そのことを実感してふしぎな気持ちになるときがある。表現の役割のひとつはやはりだからよく言われ…

2023.1.2

休息は終わりが見えない。いつまで休息すればいいのか、いつか気が済むのかもしれないし、何か変わるのかもしれない、でもいつか、これがほんとうに終わるのかどうか、不安になる。消えたほうがいいと感じる、消えてしまえたらと願う、そういう旅をして、不…

2023.1.1

たくさんの傷がひらかれ、生み出されたいくつかの答え、それは誰の答えだったか、与えられて託されたものを私はいつどこにいるどのような「非当事者」として、どのように受け取っているのだったか。どのようなポジションにいるのだったか。放り出されて今こ…