日記

とみいえひろこ/日記

2022.07.08

「パワー・オブ・ザ・ドッグ」ジェーン・カンピオン監督。朝観て、その気分をひきずりながら一日。流し見だったけれど、ひきずってだんだん重くなる。ああ、なんかすごいものを見た、見ているんだと、だんだん思う。ピーターの目線だったろうか、観ているとき、自分がピーターの目線になって映画の呼吸のなかに身をひそめていた時間があったかもしれない。でも多くの時間は自分がよそ者で、おまえは何者でどういう特権があって何をひきかえにこの世界を観ているんだという問いが横たわっていたはず。とても居心地が悪かった。ものを見るとき、見えていると思っているとき、人はよそ者だ。自分に対してもそう。