日記

とみいえひろこ/日記

2023.07.18 夜

「小説家の映画」がほんとに私にはよくて、そのあと人にあらためて会いに。10分程度かと思ったら1時間ほどとってくれた。かなり忙しく、そちらにとっては何も意味のないような時間だったと思うのに。そのあと、慣れないために作業に時間がかかってかなり煮詰まってきて、大変な感じ。

夜になって、朝観たことは、ひとりの、独特な、ホン・サンスの映画というからだのなかに入ってくぐりぬけてきたような経験なんだなと思った。

映画のなかでそのひとが自己言及していたことをすべて、くぐりぬけてきた私にもまた、分かっても分からなくても分からないなりに分かっていて、それはそれとして、からだをひらいて異物を入れた本人が、本人だけが、いちばんそのからだのことを、からだの扱いや方法を分かっている。自分だけが自分のことを分かっている。それだけでいいんだな、と思ったのと、そこまで行けたら、と思った。

やるべきこといくつかがあって、やるべきと決めたのは自分で、時間と体力が限界でいよいよ抱えきれなくなるとき、自分のことをするのがゆるせないのと、自分のことをすることしかどうしても選べないのと、両方が同時にある。