日記

とみいえひろこ/日記

2022-01-01から1年間の記事一覧

2022.10.10

七人一緒に髪をのばしているんだろうか わたしはなんにも変わっていないのに、見ているわたしまでほんとうに遠くまで、戻れないところまで来てしまったみたいだ。一緒に、ぜんぜん異なった、別々の星で。 肩にかかったところからくるんと外を向く髪束、みず…

2022.10.07

状況や前提のぜんぶがどれもずれていて、そのことをちゃんと分かっておらず、暗黙の了解が私には見えていなかったことがあって(見えていたのだろうけどそんなのに了解するのはありえないという暗黙の了解で返していたつもりだった。わたしたちははじめから…

2022.10.02

課題があって制作をした。卒業制作みたいですごく楽しかった。ものすごく時間がなく、なぜか間に合った。なぜか間に合うとは分かっていたけど、もう少しいきたかった。すきまに少しでもほかのものをじりじり進める。考える系の作業のものもじりじり進める、…

2022.09.23

ここ数日ですごく歳をとった。目ばちこができて目の下のまぶたがすごく薄く、なんかへんな色になった。わけのわからない傷が手や腕や脚にできていて、消えない。喉が激しく乾燥している。歳をとるのはいきなりで、ほんとうに崖のように激しい。わたしはこん…

2022.09.22

ミランダは糖尿病を患うシングルマザー。糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)のために救急医療を必要としている。幼い子どもを隣人に預けているが、その相手は仕事に出かける必要があるため待ち時間を心配している。救急部門にはよく来ているので、スタッフの一…

2022.09.22

今日は、忙しそうだから、と思って電話しなかった日。 もやもや、ざわざわが長引くときは、何かの作業が足りていないということ、準備の工程を飛ばしてなんとか間に合わせようという気持ちでいってしまいたく、そのことをごまかしていることからくる不安が混…

2022.09.17

隣にあるものの知識をもういちど、時間をすこしとって得たことで、ずっと、なんでなのか考えていたことの理屈が通った気がする、こちらがどう捉えてどこをどう見ていけばいいかということの、ひとつの仮説として。もっと前に何度も耳にしていたことのいくつ…

R.I.P

伸び縮みするほうの時間をもらう夜をこめて降る雨に似ている はじっこにあるものいつも愛されて風がしきりに吹く、いやな風 どんな、ああ 別れ方するんだろうかおしまいの時間が少しずれて それから、階段を下り顔を見るだけでよかったのに しなかった ボウ…

2022.09.13

竹尾 淀屋橋見本帖「DESIGNER × PROJECT ―矢萩多聞と本づくり―」 吉田亞矢『William Carlos Williams’s Vision of Free Verse』(春風社)この本の装丁がすっごくかっこよかった。 話の後半になるにつれて おかしくなる、それらを何度も思い出す、自分のなか…

2022.09.11

謝るとき今ならわたしなら 失礼なことをしてすみませんでした。 と伝えるのがしっくりくるかなあと思う。 「傷つけてごめんなさい」(「傷つけたのならごめんなさい」)という言葉はもっとも嫌な言葉のうちのひとつで、まだこれ以上こちらの心に踏み込んでく…

2022.09.11

こっちの選択のほうがまだつらくない、今は と、押し出されるように出て行く顔とすれ違う。 苦しそう、と思う、打ち消す。それが今はいいと思ったということ。そのほかの選択がない、という場所にいるということ。顔と関わるわたしのほうでもいくつかの感情…

2022.09.09

ひとつ(この期間のことをひとくくりにして。「ひとつ」に関わる時間をとるための格闘についても考えて)なんとか乗り越えて、もう何段階かの返事を待つ時間、休憩している。 何もかも置いて休憩するときにずっと見る。目が奪われてずっと見るだけだからわた…

2022.09.07

親切なあなたであったと思う時秋の朝顔花のみ残る 川本千栄 自分から遠くへ 遠くのもののそばへ すうーっ と自分から離れてゆくことで、もっとも遠くのもののそばへ近づくことでこそ、なにか、存在の核心に触れていこうとするような感じがあって、その位置の…

2022.09.05

主張しないことがすべてだわたしにはちひさな部屋に寝台がある 木下こう 作者…作者、という存在がどこかにいて、この短い歌がその、作者というひとにとって大事な一文、ひとこと、ひとかけら、なのかもしれない。というものの思い方をするのがたぶんわたしは…

2022.09.03

そう、一緒にいると、 こっちがそうなんじゃないの、わたしがあなたを呼ぶときに使うその名前は、わたし(たち)がどうしても自分の「もの」にできない障害物としての、それがあったら今のところ困るもの、どうしてもわからないものを指す、こちらの内側のあ…

2022.09.03

すべて終わったら何が残っているだろう、むなしさだけが残って、ぜんぜん違うかたちになっているだろう か と思うときがある。 まわりのもの、小さなものに出会って出会って行ってたたかうなかでいつか、もういい、まんなかにあるそれはとっくに終わったとい…

2022.09.01

終わり方、終わらせ方もとても重要だ 戦前、戦中、戦後における、たとえば「美術」「デザイン」という道具を、概念を、どのようにとらえてきたか、どのように利用してきたかという話を聞いた。ここはもっと知りたいと思った。いろいろなところから、いろいろ…

2022.09.01

それはもう決められているけれど、それしかないので 受け取って、あるいは見て、読んで、意味づけを自分のなかだけで、自分たちのなかだけで、内側からつくること、紡いでゆくこと は、止められていない。 このことと、 このことと、ここからいつものこと。…

2022.08.29

先に、関係に名があって それがなければよかっただろうな、と思う。それじゃなければ、よかっただろうな。名前のとおりにはうまくやれない。それはどちらもわかっていたはずだ。ただ、その名前がなければ関わることもなかった。名前のとおりにやろうとしたし…

2022.08.28

うすいブルーと、濃いグレーの線。うすいグレーの面。 線は引かれているし、引く。ただ、どこにどう引くかは選べる。そして、選べるということはどういうことか。自分が選ばれていて、自分が誰よりも自分を負っている、ということ。は、どういうことか。 と…

2022.08.26

男にはいつも怒りがあった。そういえば、 それは「甘え」といろんなくっつき方をしている、相性がいい、というのは誰もが分かっていたと思う。分かっていることしか現れてこない。いくつかのパターンがあって、きっとたいがい同じで、外からやってきたわたし…

2022.08.23

今日かろうじて数ページ読んだ本は、うすい、少し青みがかったピンクの本と、ティファニーブルーの本。ティファニーブルーの本は全集で買ってしまったもの。ノンブルの大きな、センスのいい、昔の本。 調べものをしていて、目ががんがんに画面に食いついてし…

2022.08.22

文字組みアキ量設定をさわりながら思い直したことは、ひとつひとつの制作物は、その目的も価値も基準も、ほんとうにひとつひとつ違うということ。正解がひとつひとつ違うし、問いがひとつひとつ違うということだった。 話をきくときに、制作物になる前、何も…

これ以上持っているのは苦しいと伝えてそれからやっと苦しい 話し出すときにはとうに溢れいてにおいたつクチナシの花みたい ひと晩じゅう ひと晩じゅうって歌ってるようにその声聞こえてしまう ふんわりと入ってくるから肯定と受け取っていた低いボイスを も…

2022.08.19

もしぜんぶ駄目になったら行く場所 をいくつか胸にもっている。もしぜんぶ駄目になったらどんなふうに生きるかというのも。場所は、実際の場所もあるし、人の話を聞いたときに胸に残ってしまった場所もあるし、本で読んで見つけた場所もある。 安心材料とし…

2022.08.17

でも、とわたしはいつも、たくさん思う。でも、 そうやって少しでも進むことが大事だ、と思う。でも、なら、続いていくことができるから。でも、 親の障害「認識」という問題はすべての問題に先行している でも、それができたらいいというのは誰も知っている…

2022.08.16

いつも きのうのことを言うように コンビニまで歩くときに、よく落ち着いてそのひとのことを考える。何を今日していたか、昔何を言っていたか、さっきどんな顔だったか。わたしの関わり方はどうだったか、あなたならどうしているか。どうしたかったのか。そ…

2022.08.15

いちばんつらいのは、いつも 最後の悲しみ、まるめていちばん醜くしたものをいちばん弱い犬に受け取らせてしまうことだった。いちばん弱いところに本質が現れると知っている。近いところまでいっているのに、そこから抜け出せず繰り返すこと。壁を叩き、モノ…

2022.08.14

送らずじまいの手紙にも意味はあって 回復の時間を、回復の時間にしようとしている。ほかの部位の、ということ。答えは出ていながら自分のものとして納得できないところ。じゃあ今までの全部何だったの、それだけのことだったの、これから誰がどうやって決め…

2022.08.13

今こちらに時間を割いている場合ではないのに がんがんに詰まってくる。何をやるにも力が要る、力がない、出ないというより。 こちらではなくて、こちらを、こちらにより近いことに自分の時間を割きたい。読み間違えたり重なるタイミングがあって、 どちらの…